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『星野リゾートの事件簿』  

当社では、お客様に毎月ニュースレターを発行しています。その名も「マルセイ・ニュース」です。

さらに、全8ページを半分の4ページにダイジェストしたものを、町内中心部約2400戸にポスティングしています。

今月号の記事の中から、 「社長の最近読んだ本の中より」 という記事をご紹介します。

マルセイニュース66号より



  『星野佳路(よしはる)さんをはじめて知ったのは、4年前に放送されたNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」に星野さんが出演したときでした。今やリゾートビジネス界のカリスマと言ってもよいでしょう。「日本の観光をヤバくする (「すごくする」の意味) 」 を自らの使命として、経営難にあえいでいる旅館や破綻しかかっているリゾート施設の再生を引き受けて、日々全国を飛び回っておられます。
本書は、星野さんが手がけた施設の中から6つを選び、いかにして経営再建を果たしてきたかを取材しています。

最初に、北海道のアルファリゾート・トマムの再生が紹介されています。
ここはスキー場があり冬の観光地として有名でしたが、今は「雲海の見えるテラス」があるところとして夏場もたいへん人気のあるリゾートです。


 

この雲海カフェを思いつき実現させたのは、7人のゴンドラ管理者でした。星野社長に、全員でお客様満足度を上げようと言われても「そんなこと俺たちに言われたって無理だよ」と思っていた7人が、考えて考えた末に山頂にカフェを作ろうと思いたち、スプーンの置き方からエプロンの結び方までを教えてもらい開業にこぎつけます。

朝早く山頂まで来て景色に感動するお客様に接するうちに、「俺たちに接客なんかできない」と思っていた人たちが、サービスする喜びに出会っていく姿はまさに感動的です。
本書でここが一番目頭が熱くなりました。




星野リゾートでは、徹底してスタッフの自主性が尊重されています。意見を出し合い、現場のチームが協力して課題を解決し、目標に向かっていきます。新経営者として星野さんがやってくると、多くの従業員が不安を感じ、ときには抵抗しますが、星野さんはこのやり方を変えません。ブレません。


私が驚いたのは、静岡県伊東市の旅館のケースです。社員に任せることが信条である星野社長は、オープン日が迫っても現れません。星野リゾートから送り込まれた若い支配人は、たくさん出された意見がまとまらずに混乱しているスタッフを、どうしたらよいか星野さんに相談します。

星野さんの応えは「まったく問題ない。いずれ良い方向へ向かうから」というものでした。「あせる気持ちは判るが、大事なのは長期的に見てよい方向に向かっているかどうかだ。」と星野さんは述べています。結果、オープン当日には「精一杯のサービスをしようとみんながまとまった」と記されています。



このように、トップダウンではなく、一貫して従業員の自発性を尊重する経営スタイルですが、正直これだけで上手くいくものなのかなという疑問も沸きましたが、2冊目の本『星野リゾートの教科書 サービスと利益の両立』を読んで納得しました。星野リゾートには「リゾート運営の達人になる」という経営ビジョンがありますが、このビジョンは星野さんが一人で決めたそうです。


会社の方向性を決めるのは経営者の専管事項であり、従業員が決めることではないからと、星野さんは言います。そしてこのビジョンをあらゆる場面を利用して社員に伝えます。
(会社のコーヒーカップの内側にまで、ビジョンが書かれているそうです)。

その上で、現場の運営は働く人の自由なアイディアに任せているのです。今まで参考にしてきた経営書について語られている『星野リゾートの教科書』の中で、「僕は勉強したことは忠実にやってみる。長年読まれてきた経営の教科書は、ぜったいに役に立ちます。」と言っています。「忠実に」というところに、カリスマ経営者になる人の謙虚さを見る思いがしました。』
                                      社 長


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