マルセイブログ
北海道浦河町で燃料販売と廃棄物処理等の仕事を営んでいる小さな会社です。9月21日より社長交代しました!
ガスの価格は・・・
マルセイニュースの先月号でガス料金の値上げのお知らせをさせていただきましたが、読んだ方から「LPガスの国際価格のメカニズムを、池上彰さん風に教えていただくと、より良いです…。」というコメントをいただきました。当代一の解説者、池上さんにはかないませんが、ガスの仕入価格がどうやって決まるのかを説明させていただきます。
私たち、小売業者が買うガスの仕入れ価格は、毎月変動しています。輸入元売り会社が毎月販売価格を変えるからですが、その元売り会社が、産出国から買うガスも、毎月値段が違います。
その輸入元売り会社がLPガスを買っている国は、サウジアラビア、イラン、クェート、カタール、アラブ首長国連合などの中東地域が8割以上を占めているのですが、長年日本が一番LPガスを輸入してきたサウジ (3割を占めていた) が、毎月の販売価格を決めているのです。これを、サウジCPといいます。
このCPとは、コントラクト・プライスを略したもので、「契約価格」 というくらいの意味ですが、サウジCPとは、この国の国営石油会社サウジアラムコが決定する値段のことです。
サウジCP価格は、毎月、一方的に輸入国の取引先に通告されるのですが、クウェートやカタールなどの中東諸国がこれに追随して価格を決めるため、事実上サウジアラビアがLPガスの販売価格を決定しているということになります。
通告価格で買わなければならないとは、くやしいところですが、この状況が今後もずっと続くだろうかというと、それは、わかりません。実は、昨年カタールがサウジを抜いて、日本にとって一番のLPガス輸出国となったからです。2位はアブダビで、サウジは第3位に落ちてしまいました。
この数年、わたしたちガス屋は、「カタールの新プラントの稼働さえ始まれば、プロパン価格は低価格で安定し、競争力においても、電気にまったく負けない時代が来る!」という甘い言葉を、何度聞かされてきたことでしょうか。
カタールの増産は現実のものとなりました。しかし、CP価格は過去最高値を更新しました。いったいこれはどうしたことなのでしょうか?ガスに限らず、原油の価格も同様で、わたしにもわかりません。・・・池上彰さん、教えてください!
社長
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